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日々の記録等をつれづれ

植田正治とジャック・アンリ・ラルティーグ

土日に所用で上京することがあったので、恵比寿にある東京都立写真美術館で「植田正治とジャック・アンリ・ラルティーグ」を見てきました。

植田正治氏のことは実は先日NHKの特集で見るまで知りませんでした。
実を言うとその番組は嫁に「植田正治も知らないの!?」と叱られて見たという体たらく…。
ただその番組で生い立ちや作風について予習することができたので、展示も十分に楽しむことができました。

本展示では似たテーマを持って撮られていた植田正治とジャック・アンリ・ラルティーグの写真が織り交ぜられながら展示されていました。
生涯アマチュア精神を貫いた二人の写真はどれも遊び心に溢れていて、写真って本当に楽しいものであると再認識させられるようでした。
また同じ方向性とは言え、人をオブジェクトとしてどこか非現実的かつ客観的に撮影する植田正治と、人生の楽しき日々を主観的に撮影するジャック・アンリ・ラルティーグは対比的でもありました。

写真展の中でも、最も印象に残ったのは植田正治の子狐登場という写真。
狐のお面を被った少年がジャンプしている瞬間を写したもので、ユーモラスでありながらもどこか不気味なところに引きつけられます。
住み慣れた街で薄暗く別世界のような写真を撮るという写真に遊びを見い出した作者が反映されていると思いました。

写真を純粋に楽しむこと。自分は趣味でやってるからこそ、そんな精神を持ち続けていきたいです。